本屋さんでこの本(退屈なことはPythonにやらせよう)を見つけた時、あなたはこう思ったでしょう。

しかし…
その理由を解説していきます。
目次
『退屈なことはPythonにやらせよう』の原題は

この本の表紙にはこう書かれています。
『退屈なことはPythonにやらせよう–ノンプログラマーにもできる自動化処理プログラミング–』
しかし原題は
『Automate the Boring Stuff with Python –Practical Programming for Total Beginners–』
前半はおおよそ、同じ意味です。
しかし後半。
原題を直訳すると”初心者のための実用的なプログラミング”となりますが、日本語訳では”ノンプログラマー”や”自動化処理”といったワードが追加されており、あたかも誰でも効率化システムを作り上げる事ができるみたいな印象を与えています。
…
ええ、そうですよ。私もこの文言に騙されて飛びついてしまったのですよ。
なので、この本の購入を検討している人は、今から紹介する買わない理由を認識した上で、まずは本屋さんで立ち読みをすることを激しくオススメします。
しかも、何が恐ろしいってこの本3,700円+税もするのです。約4,000円です。
4,000円あったら、家族で美味しいご飯が食べれたのに…
そもそも会社のパソコンにPythonをインストールできますか?

Pythonはエクセルのように、会社パソコンに初めから入っているソフトではありません。
別途、Pythonをインストールをする必要があります。
私の会社ではパソコンにソフトをインストールをする際は、情シスにお願いをしなければいけません。
当然ですがインストールにはそれなりの理由が必要です。
とまぁ、こんな理由では却下ですわな。
その後、仕事でAIを導入する際にどさくさ紛れでインストールをしてもらえましたが…。
なので、この本を購入して業務効率化を目指そうとしている人はまず、会社のパソコンにPythonがインストールできるか確認しましょう。
会社のパソコンにPythonをインストールできない場合はこの本を買っても意味がありません。
分厚いのに内容は薄い

本書は500ページを超える分厚さなので、さも有益な情報が詰まっている感じがしますが全然そんなことはありません。
500ページの内、約250ページはPythonの基礎の基礎が書かれているだけです。
しかも、その基礎は別段わかりやすいというものではありません。基礎専門の入門書を読んだほうが確実に有益です。
残りの250ページで実務的なPythonの使い方(エクセルの加工やPDFの操作)が紹介されていますが、どれも内容が薄いです。
オカンが作るカルピスぐらい薄いです。凍らせたポカリの最後の方ぐらい薄いです。
エクセルの操作で例をあげると、こんなことが紹介されています。
- フォントの変更
- 行の高さの変更方法
- セルの結合方法
- 棒グラフの作成
え…
こんなことがPythonでできるようになっても…自動化なんてほど遠いじゃん。他の項目もこれぐらいの薄さです。
なので、初心者がこの本を読んでも、業務自動化に辿り着くまでの想像力は養えません。
逆に、ある程度Pythonをさわれる人が読むと、ベタなモジュールを一通り知ることができるので、自動化の参考になるかもしれません。(ネットで調べたらすぐに出てきますが…)
まとめ
『退屈なことはPythonにやらせよう』の購入を検討している人は絶対に本屋さんで立ち読みをしてから購入することをおススメします。
何度も言いますが、本書は1冊4,000円ですよ!
正直私はこの本を新品で購入して後悔しています。